名松線に思うこと… 5月3日(日)
名松線は、本来なら松阪と名張を結ぶはずだった路線ですが、途中の伊勢奥津で工事が凍結していまいました。国鉄赤字で一時廃線が危ぶまれましたが、そのままJR東海に引き継がれ、現在に至っています。
自身が乗ったときの名松線の印象は、キハ11が閑散としたローカル線を走るイメージしかありません。それも今から17年位前の話。そう、ワイドビュー南紀がデビューしたときですね。関西本線から伊勢ルートに対近鉄へ快速みえなどを投入する積極姿勢が見える中、名松線はそのままのローカルなワンマン対応のキハ11のみ投入した感じでしたね。
さて、今回の事故も運転手さんの過失とは言え、企業全体がもっと抜本的な見直しが必要じゃないのかな?ローカル線だし、設備投資するほどのもんじゃない的な発言を社長が自らしているような感じだけど、それで良いわけが無い。
新聞の記事でインタビューを受けた方の話では、廃止になるのが怖いから今回の事件を騒ぎ立てるわけにはいかない…。何かこれって可哀相な話ですよね。これが東海道本線とかだったらどうなる?新幹線だったら?まして、これから作るリニアだったら?ま、そちらの方はしっかりした安全装置などがついているでしょうから、だいじょうぶでしょうけど、それよりも何よりも、全ては人が動かすものですから、人為的ミスは免れないと思うんです。でも、それを初期の段階で歯止めをかけるのも企業の責任ですよね。例えば、末端の社員が失敗したことで損益を出したり他の企業に迷惑掛けたりして、それほどの損益でもなく相手企業も大した取引も無いから…なんて、自分の会社の看板の上であぐらでもかいていたら、いつか「しっぺ返し」と言う形で大きなダメージを食らうでしょう。相手の企業もどこかでどう繋がって、自分の会社にいつか大きな損益が回ってくるかもしれません。
だから、末端のことでも丁寧に解決しなくきゃ駄目なんですよ。今のJR東海は「新幹線」や「リニア」に浮かれているような気がします。そりゃ、収益や損益で見たら名松線のような路線は損益が多いでしょうけどね。
「日本の鉄道は時間に正確で安全」なんて他の国から言われますけど、最近はどうでしょう?人為ミスが多いですし、管理体制もどうなんでしょうか?尼崎の事故が大きな例でしょう。そんな体質改善を今こそ迫られているのではないでしょうか?これって、この先の警鐘かもしれません。どの鉄道会社も企業全体で取り組むべきなんです。
ローカル線の事故ですが、見直して交通弱者の方のためにも存続してほしいです。そして誇り高き「安全な日本の鉄道」をいつまでも世界から言われるようにして欲しいですね。
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コメント
こんにちは。
少し過激なコメントかも知れませんが、JR東海の危機管理体勢が甘すぎる!JR東海は東海道新幹線におんぶに抱っこ。在来線(本線)は二の次で、ローカル線は三の次、赤字ローカル線(区間)はどうでもいいや!何て考えがあるのかな~。会社の体勢を確りしないと、JR西日本尼崎事故の二の舞になりますね。
投稿: クッキー | 2009年5月 3日 (日) 12時11分
こんにちは、クッキーさん!
まさにそう思いますよ。現代の風潮で、子どもを叱れない親、子どもの教育の悪さは学校のせいみたいな感じが企業全体的に浸透している気がします。言ってみれば、会社の長は親同然ですからね。そんな親があんなコメントしているようではダメですね。ちゃんと子どもの教育をしなくちゃね…と、そんなことを考えてしまいました。
投稿: つる | 2009年5月 3日 (日) 17時03分
つるさん、こんばんは。
奥さんの実家から、書き込みです~(笑)
どこもかしこも、危機管理・責任の取り方が
甘すぎます…
同じ、過ちを繰り返すなんて対策が甘すぎます!!!!
2度ある事は3度ある…
投稿: bsb | 2009年5月 3日 (日) 19時13分
こんばんは、bsbさん!
あらら、奥様の実家からですか!!何か良いものでも食べていますかぁ?
さて、名松線の問題ですが、ホントJR東海が取りざたされているだけで、他の企業にも最近よくあることだと思うんですよね…まさに、先日ちょっとディーラーでもめた件と被るんですけどね。
2度あることは3度あるといいますが、何とか今回の件だけで抑えておいてほしいですね。
そのためには根本的な体質改善が必要でしょうけどね。
投稿: つる | 2009年5月 3日 (日) 22時30分
少々、持論を展開しますが。。
こういう話になると、とかく
「会社での教育はどうなっているか!?」という話になりますが、
会社を運営しているのは、他でもない、ヒトです。
これの「元々の素質」が落ちてしまっていては
結局、同じ事を繰り返すでしょうね。。
センスのない人間は、結局何をしてもダメ
と、自分は言い切ります。
ましてやこれには、人の命がかかっている訳です。
そんな職員の為に、自分が、或いは自分の身内が
犠牲になったらどうします?
センスの無い人間を
「安全や交通力学に関して
あまりセンスのない人間だったか。
じゃあしょうがないね。。。」と、看過出来ますか?
そういう職員さんは、出来れば即刻辞めて頂きたい。
他に合う職業に就いて頂きたいと思います。
こうした話になると、
JR関西で起きた、あの忌まわしい事故を想起させます。
あの時も、会社の責任が問われました。
私はそれより、あの運転士個人の素質を問いたかった。
やたらに「個人の自由」を主張する今、
「個人の責任」に関して問われる事は
少なくなってしまいました。
それどころか、
それは逆に、忌み嫌われるようになりました。
彼のような人間を、いつまでも運転士として雇っていたJRに関しての
責任という事はあるでしょうが、
あれは、個人の都合により起きた、
いわば「テロ」です。
あれだけの緻密なダイヤで、秒単位の動きを管理される訳ですから、
それに耐えられる組織、それに追従出来る人間こそ
適任と考えます。
その厳しさは、警察、消防、そして自衛隊のような
厳しい訓練があってしかるべき。
全ては規律重視の世界であってしかるべきなのだと思います。
やたらと自由になった今。
ここは、「個人の自由」「個人の都合」が
介入出来ない場所と考えます。
つまり本来は、誰でもかれでも運営出来る組織では無い、という事。
そうしてダイヤと安全を守る彼らの美しさに惹かれ、
私は鉄道写真を撮っている、というのも
背景にあるのですけどね。。。
投稿: アニ | 2009年5月 4日 (月) 16時32分
こんばんは、アニさん!
JRや各私鉄全社に関わる問題だと思います。確かに「センスの問題」です。例えば、礼儀作法の問題でもそうですが、結局は自分自身の都合の良いほうにばかり考えるから余計にJR西日本の事故みたいに繋がってしまうんですよね。先日、新聞記事読んで呆れたんですが、宝塚線で事故車両に乗務していた車掌が、車掌として現場復帰をさせない会社はおかしいとか言って、裁判沙汰にしていますね。はっきり言って、コイツは塗る薬の無いくらいの馬鹿だと思いました。だって、人命救助もせず逃亡同然の奴でしょ?こんな奴が何で現場復帰するのか疑問で、それ以前にまだ雇用が続いているだけでもありがたいと思うべきだと思いました。結局、人は反省したら次は起こさないと思うものですが、それでもセンスがないといけません。つまりは、この元車掌には基本的な人命救助と言う基本的センスが欠けていることになります。何か「反省」「猛省」と言う言葉で簡単に許しちゃって、次の事故に繋がっていると思うんです。こんなことは社会人なら他業種でも分かることですよね!!
アニさんの仰るとおり、自分も同じ考えです。
一鉄道ファンとしては、過密ダイヤでもスムーズにこなし、ビシッと指差確認をし通り過ぎたりする列車に惹かれてるので余計に企業として努力していただきたい応援の意味もあるんですけどね。
投稿: つる | 2009年5月 4日 (月) 19時52分
こんばんは。
名松線の事故はほんと唖然としました…2度目ですからね。
前回は留置中の車両が走り出してしまったのでエンジンを切った状態で手歯止めを忘れても転動しないように対策はしてあったそうです。
ところが、今回は入れ換え準備中で本来離れてはいけないのに駅の宿泊室へ荷物を置きに行ってる間に走り出してしまったそうです。エンジンはかかったままなので前回の対策は意味を成しませんでした。また本来の手順とは違って先に手歯止めを外していたそうです。
運転士が勝手なことしていたらいけませんよね。もう1度原点に立ち返っていただかないとまた起きてしまいます。大惨事がおきてからでは遅いですからね。
企業としても再発防止対策(ダイヤを変えて家城の滞泊なくすなどの思い切ったことも必要かもしれませんね)と社員の安全の教育を今一度しっかりしていただきたいですね。
投稿: りんてつ | 2009年5月 5日 (火) 04時42分
おはようございます、りんてつさん!
今回の事故も何だかなぁって感じでしたね。
簡単に運転手のミスですが、この運転手もなめてましたね。事故を起こした人がよく言う「まさか自分がそんな目に遭うとは思わなかった」みたいな感じでしたね。この運転手はどのようにこの事故を受け止めたか、また周りはこの事故を見てどう思ったかとか考えてしまいます。「隣の島の火事」みたいな感じで受け取られていたら、ホントに大惨事になりますよ。再発防止策をしっかりと打ち出し、二度と起こらないように徹底してほしいです。あと、記者会見の社長の態度も徹底しないと、たとえローカル線の事故とは言え、信頼問題になります。社員の犯したミスを人のせいではなくて自分のせいでもあることを自覚してほしいですね。
投稿: つる | 2009年5月 5日 (火) 10時06分